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執筆者の写真手を貸す運動Ⅱ

5周年の感懐と感謝


手を貸す運動Ⅱ5周年
 

もうすぐ春ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

手を貸す運動Ⅱは今年が5周年になります。そこで私は、今回は代表としてご挨拶を申し上げたいと思います。

全支援者の皆様、ずっと共に支援活動を担ってくださり、真にありがとうございます。この運動Ⅱが今あるのはひとえに神様と皆様のおかげです。心底から感謝いたします。

手を貸す運動Ⅱは2013年12月15日に設立、2014年1月13日の初総会で始動しました。当初は支援者27名でしたが、今は約170名の方がいてくださいます。支援はおつき合いの長い御聖体の宣教クララ会メキシコ、チアパスミッション校の先住民子女の教育援助から始め、今はフィリピンにおける学校給食支援に発展しています。

しかし、この5年間には当然困苦も多々ありました。しかし、そんな時私はいつも、「この活動が御心に適うものなら神様がきっと何とかしてくださる」と信じ、同時に人間的努力も尽くしました。すると不思議にもその都度、摂理的な事態の急転や心ある方の助力があり、窮地を脱して来られたのです。シーランド神父様とのご縁もその一例でした。 

忘れもしません、スタート直後の2014年春、私たちは33年も支援したシエラレオネミッションとの絆を断たれました。すると、それと入れ替わるかのように、カトリック新聞と友人を介した不思議なご縁が、傷心の私を同神父様と出会わせてくれたのです。それがやがてフィリピンの学校給食支援に発展したのですから、私はそこに神様の摂理的なお引き合わせがあったと感じないではいられません。

こうして手を貸す運動Ⅱは成熟し、5周年の今はおかげ様で安定しています。しかし、この2,3年、世を去る支援者さんが増えていることを思えば、もう成長期は過ぎたと感じます。帰天した方々には生前のご貢献に感謝し、彼らが復活の時に主から「祝福された人たち、天地創造の時から用意されている国を受けなさい。あなたたちはわたしが飢えていたときに食べさせてくれたからだ」と言われるのを信じて、共に喜べます。しかし、それは支援者減少傾向を示す一兆候でもあります。「では、この先どうなるのでしょうか?」と尋ねられたら、私は答えたいと思います。「心配いりません。今している支援を淡々としっかり果たし、先のことは神様にお任せすればいいのですよ」と。一見無策無責任のようでも、私はこれが手を貸す運動Ⅱの成り立ちから導き出し得る、ベストなビジョンだと信じるからです。

説明しましょう。旧手を貸す運動は2013年夏に終わりました。しかし、私のもとにはその後も支援金が届き続けたので、私は送金者の意思を忖度し、しかるべき所に送る責任があると考えました。そこで意を決し、左欄に記したように同年12月、チャーターメンバー9人と手を貸す運動Ⅱを設立したのです。ビジョンの根拠はそこにあります。 

旧手を貸す運動は、助けの要る子たちがいたから私が一人で始め、協力者を募りました。しかし、手を貸す運動Ⅱは逆で、支援をしたい方たちがすでに何人もおり、支援金も集まっていたから設立に踏み切り、彼らが今も支援しているから存続しているのです。その要諦は、貧しい子たちが学んだり食べたりできることを願う支援意思の存在にあります。それがある限り支援する誰かがいるので支援は消えず、結果的に組織も存続します。逆に、支援意思がなくなれば、支援者は誰もいなくなり、必然的に支援は終わりとなります。だから私は思うのです。「この方たちがいる限りは私も一支援者であり続け、仕えて働こう。フィリピンやメキシコの子たちを助けよう。この意思がある限り、先のことを思い煩うことはない。あとは神様にお任せでいい」と。

私はそう信じるので、今後も皆様と苦楽を分かち合いながら、前を向いて進みたいと思っています。支援活動は助けを受ける受益者たちだけでなく、支援する私たちにも喜びや幸せをもたらし、張り合いを与えてくれます。見えない宝物です。ですから皆様、これからも一緒にこの価値ある業をし続けて行こうではありませんか。

  2018年3月19日

                            代表 ヨゼフ佐藤正明



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